【寄稿/第7回】乳酸菌生産物質の魅力

寄稿・ブログ

(株)光英科学研究所 代表取締役会長

村田 公英 氏

いかにして多種類の分泌物を得られるか

 8歳の幼少期から今まで73年間にわたり、お世話になっている乳酸菌生産物質について思いをめぐらせてみた。

 ヨーグルトという商品から乳酸菌が世の中に広まって、乳酸菌は体に良いと親しまれてきた。だが、私の場合は63年前に、当社の前身である研究所((株)義報社)に入所した時から、乳酸菌を応用した健康に良い製品を開発するという仕事に従事してきた。

 乳酸菌生産物質を生み出した正垣一義所長の方針により、乳酸菌そのものについての研究ではなく、共棲培養された乳酸菌のチームと向き合う研究を行ってきた。

 正垣所長は、我が国で初のヨーグルト開発から始まった長い年月にわたる研究の成果として、「生きた乳酸菌」に対する価値ではなく、多くの菌が安定したチームを形成して、いかにして多種類の分泌物を得られるかという研究テーマに集中したのである。

 当時としては最先端技術であった、慶應義塾大学のペニシリンで有名な梅澤博士によるペーパークロマトグラフの試験も行われた。

乳酸菌そのものだけでなく「代謝物」が重要

 その後、乳酸菌を使った多くの健康食品が世の中に出現した。しかし、自分自身が研究し、毎日飲んでいる乳酸菌生産物質に優るものはないという自信が持てるのも、研究所時代の所長の教育のおかげだと思っている。

 光英科学研究所に事業を継承してからも、長年にわたって多くの愛用者の方々に喜んでいただけるよう、常に製品の進化に注力している。これも、先代の所長の「世界の人々の健康増進に貢献する」という精神に基づくものと自覚している。

 近年は健康食品市場だけでなく、一般的にも「健康には乳酸菌」という概念が定着しつつある。

 しかし、人の健康に役立つのは乳酸菌そのものだけではなく、その代謝物である「乳酸菌生産物質」がより重要となる。

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