ポーラは11月11日、ゆずの残さから抽出したエキスに、デスモソームを減少させる作用があることを確認したと発表した。11月18日~20日に開催される日本化粧品技術者会学術大会で、東京工科大学応用生物学部応用生物学科の松井毅教授と共同発表する。
ゆずの残さを50%エタノール水溶液で抽出してエキスを調製。ヒト3次元表⽪モデルの⾓層表⾯に、0.5%のエキスを添加して37℃、5% CO2下で24時間インキュベート後、固定、包埋、薄切を施した後、ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色と電⼦顕微鏡解析を実施した。
単位面積あたりのデスモソーム数を測定した結果、エキスありの場合には有意にデスモソームが減少した。また、HE染色画像と電子顕微鏡画像で、エキスありの場合はエキスなしの場合と比べ、角層に多くの隙間(白い部分)が見られ、角層の剥離が正常な状態であることがわかった。
今回の研究により、ゆずの残さから抽出したエキスには、角層に隙間を作る効果があり、隙間がセラミドなどの細胞間脂質で満たされることにより、角層のバリア機能と柔軟性を高めることが示唆されたとしている。
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