エラスチンを構成するタンパク質の産生 表皮と真皮が互いに働きかけ

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 ファンケルは4月8日、エラスチンを構成するタンパク質「EMILIN-1」の産生に、表皮角化細胞と真皮線維芽細胞が互いに働きかけていることを見出し、エラスチンの構造維持にそれらの働きが重要であることを確認したと発表した。

 皮膚は、主に表皮と真皮の2層で構成され、エラスチン線維は真皮に存在している。今回の研究では、エラスチン線維を構成するタンパク質のうち、肌の弾力に影響するEMILIN-1の局在について、ヒト皮膚組織を共焦点レーザー顕微鏡で確認した結果、表皮の非常に近いところまでエラスチン線維の先端が伸びていることがわかった。

 さらに、真皮線維芽細胞によって産生されるEMILIN-1が表皮に近い部位にも局在することから、表皮角化細胞もEMILIN-1の産生に影響している可能性があると考え、真皮線維芽細胞を表皮角化細胞の存在下で培養し、EMILIN-1の産生量を評価した。

 その結果、真皮線維芽細胞の単独培養よりも、表皮角化細胞との培養で産生するEMILIN-1の量が増加することがわかった。これに加え、表皮角化細胞に紫外線や酸化ストレスの刺激を加えてから、真皮線維芽細胞と共培養すると、EMILIN-1の量が減少することも確認されたという。

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