カマンベールチーズの「オレイン酸アミド」が認知機能を維持する可能性

食品/飲料

 明治は6月20日、ヒト試験により、カマンベールチーズに含まれる脂質成分「オレイン酸アミド」の継続摂取が、中高年の認知機能の維持や睡眠の改善に寄与する可能性を確認したと発表した。

 試験は、認知機能低下を自覚している50歳~75歳未満の健康な日本人男女(60人)を対象に実施。オレイン酸アミドを含む試験食品(2種)またはプラセボ食品を12週間にわたって摂取してもらった。摂取前後に認知機能検査や睡眠状態を調べて、オレイン酸アミドの摂取による認知機能や睡眠への効果を評価した。

 その結果、認知機能と関連する血中BDNF量は、試験食品の摂取前と比べて、摂取後にプラセボ群では負の変化率を示したのに対し、OAD(オレイン酸アミド純物質60µgを含むカプセル食品)群とMCW(オレイン酸アミド60µgを含む乳原料発酵物を含むカプセル食品)群の両グループで、正の変化率となる傾向が示された。

 認知機能の主要評価であるCognitraxでは、群間で有意差は確認されなかったものの、あたまの健康チェックでは総合スコアの変化量のほかに、短期記憶を示す即時自由再生、ワーキングメモリーを示す遅延自由再生のそれぞれのスコアの変化量が、プラセボ群に対してOAD群とMCW群で有意に高値を示した。

 また、OAD群とMCW群の両群で、試験食品の摂取前に比べて、摂取後に睡眠状態の総合スコアなどが有意に改善したと報告している。

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