ケールの排便回数を増やす効果を確認

「食」の機能性

 キューサイ(株)はこのほど、(株)メタジェンとの共同研究により、4週間にわたるケールの摂取が腸内環境を変化させ、排便回数を増加させることを確認したと発表した。

 ケールはケルセチンなどのフラボノイドや食物繊維を豊富に含むことから、腸内環境の改善効果があると考察され、マウス試験によって腸内環境が改善することが報告されていたが、ヒトの腸内環境に与える影響は不明だった。そこで、研究グループは、ケールの継続摂取がヒトに与える影響を評価した。

 共同研究では、日本人の成人女性24人を対象に、4週間にわたってケール粉末とプラセボ(とうもろこし由来デンプンとマルトデキストリン粉末)を摂取してもらい、便通の評価と、腸内細菌叢・腸内代謝物質の解析を実施した。試験食品の持ち越し効果を排除するため、各試験食品摂取期間の間に4週間のウォッシュアウト期間を設けた。

 その結果、摂取4週目で、プラセボ摂取群と比べて、ケール摂取群では排便回数が有意に多いことが認められた。摂取2週目と4週目で、ケール摂取群で「Eubacterium」eligens groupの存在比が有意に多く、「Ruminococcus」gnavus groupの存在比が有意に少なかった。また、摂取2週目と4週目で、ケール摂取群でピメリン酸濃度が有意に高く、モルホリン濃度が有意に低かったと報告している。

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