消費者庁は5月14日、サプリメントの摂取により「認知症のリスクを軽減」と標ぼうしていた通販会社の(株)シーズコーポレーション(大分市大字片島)に対し、景品表示法に基づく措置命令を出したと発表した。
同社は自社ウェブサイトなどでサプリメント『seeds糖鎖』を販売する際に、「認知症予防」「難聴」「物忘れ・冴え」などとうたい、サプリメントの摂取により、疾病を予防したり治療したりできると誤認させるような表示を行っていた。
消費者庁の求めに応じて同社が提出した裏付け資料は、合理的な根拠として認められなかった。消費者庁によると、「同製品の摂取による疾病予防に関する資料は提出されなかった」(表示対策課食品表示対策室)という。このため、消費者庁は同社に再発防止策の構築などを命じた。
また、栄養機能食品や機能性表示食品の表示基準にも違反したことから、同社に対し、食品表示法に基づく指示を出した。
商品パッケージに「栄養機能食品 ビオチン配合」と記載されていたが、食品表示基準で規定している表記方法と違っていた。さらに、「医療機関向け機能性食品」といった、あたかも機能性表示食品であるかのような表示もあった。このため、消費者庁は同社に表示の是正などを指示した。
取材で同社の関係者は「景表法について無知なところがあった。信頼回復を目指していく」と話した。
写真:記者発表する消費者庁の担当官
(木村 祐作)
コメント