藤⽥医科⼤学医療科学部レギュラトリーサイエンス分野・⽑利彰宏教授らの研究グループは12月4日、共同研究により、幼少期の社会的な孤⽴によるストレスが⼤腸の粘液を産⽣する杯細胞を減少させ、認知機能障害を引き起こすという、精神疾患の新たな発症メカニズムを突き止めたと発表した。
また、胃潰瘍や胃炎の治療に使われているレバミピドが杯細胞を増やすことで、脳内の炎症を抑制し、認知機能障害が改善されることも確認した。レバミピドが精神疾患の新たな治療薬となる可能性が⽰唆されたとしている。
研究グループは、従来と異なるアプローチによる治療法を模索する中で⼤腸に着⽬。ストレスによって腸内環境が変化し、精神疾患の発症に関与することは知られているが、こうしたメカニズムに基づく有望な治療薬は開発されていない。今回の研究では、⼤腸の粘液を産⽣する杯細胞に着⽬し、杯細胞の増加が腸内環境を改善して、精神疾患治療の新たな標的となる可能性について検討したという。
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