ビフィズス菌が健常な産児の腸内環境を改善

「食」の機能性

 森永乳業はこのほど、松本市立病院との共同研究により実施した臨床試験で、ビフィズス菌M-63に健常な産児の腸内環境を改善させる効果があることを見いだしたと発表した。研究成果は科学雑誌「Nutrients」に掲載された。

 共同研究では、健常な正期産児(111人)にビフィズス菌M-63(10億個/日)、またはプラセボを生後1週目までに投与を開始し、生後3カ月まで摂取させた。腸内細菌叢や排便状況などの生理機能の影響や安全性を評価した。

 その結果、ビフィズス菌M-63摂取群では、摂取1週目から、腸内のビフィズス菌の相対存在量がプラセボ群と比べて有意に増加。生後1カ月での母乳摂取率が高い新生児ほど、腸内のビフィズス菌占有率が高い傾向が認められた。

 また、ビフィズス菌M-63摂取群について、生後1カ月での便中の成分分析を実施したところ、短鎖脂肪酸の1種である酢酸と分泌型IgAの量が増加したと報告している。

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