(国研)国立がん研究センターの社会と健康研究センターはこのほど、ピーナッツの摂取量が多い人で脳卒中などの発症リスクが低下するという研究結果を発表した。
調査(コホート研究)は、1995年と98年に全国9地域に在住していた45~74歳の約7万5,000人を対象に、2012年まで追跡。その間に3,599人が脳卒中、849人が虚血性心疾患を発症した。
ピーナッツの摂取量と疾病の発症リスクの関連性を分析した結果、ピーナッツの摂取量が多い人ほど、脳卒中、脳梗塞、循環器疾患の発症リスクが低いことがわかった。摂取量が最も少ないグループと比べて、最も多いグループの発症リスクは、脳卒中が16%、脳梗塞が20%、循環器疾患が13%低下していた。
一方、脳出血、虚血性心疾患とピーナッツ摂取量の関連性は認められなかった。また、性別による差も見られなかった。
研究グループでは、ピーナッツに含まれる不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維などが血圧低下や脂質異常の改善、脳卒中のリスク低下との関連が報告されていることから、今回の結果になったと考えられるとしている。
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