ロレアルグループはこのほど、全く新しいメラニン合成阻害メカニズムによって、紫外線曝露や刺激による皮膚の色素沈着に対処する新たな有用成分(2-MNG)を開発したと発表した。
コンピューターシミュレーションを含む高速度スクリーニングを駆使し、メラニンの過剰な合成を抑制する分子を開発。アミノ酸の1種であるグリシンの誘導体である同分子は、メラニンの前駆体に結合し、それ以降の合成反応の進行を阻害して色素沈着の原因となるユーメラニンとフェオメラニンの生成を抑制するという。
この作用メカニズムは、従来のメラニン合成阻害剤とは全く異なるもの。メラニン前駆体に2-MNGが結合した複合体は、メラニン合成が行われるメラノサイト(色素細胞)から老廃物として排出される。
2-MNGは、皮膚のタイプに関係なく、紫外線照射による即時黒化と新たなメラニン生成を抑制するだけでなく、臨床試験でも太陽光による老人性色素斑、加齢に伴うシミなど、さまざまなタイプの色素異常による皮膚の色ムラを軽減することが示されたと報告している。
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