ヤクルト本社は11月5日、乳酸菌ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株の表層の構成成分である細胞壁多糖(LCPS-1)が、菌の増殖や生存に寄与していることを確認したと発表した。
同株または同株からLCPS-1を欠失させた株を牛乳(脱脂乳)または豆乳をベースとする培地で培養した際の生菌数の変化を測定した。また、人工胃液や人工胆汁に各菌株を入れた際の生菌数の変化も測定した。
同株とLCPS-1欠失株の牛乳培地での増殖を比較したところ、培養16時間以降にLCPS-1欠失株の増殖は抑えられたが、同株の増殖が続いていることを確認し、LCPS-1欠失株よりも高い生菌数が得られた。さらに、豆乳培地でも同様に培養16時間後にLCPS-1欠失株の増殖は抑制されたが、同株の増殖は維持されていたという。
さらに、人工胃液または人工胆汁でそれぞれ菌を処理したところ、同株の方が LCPS-1欠失株よりも生存率が高い結果が得られた。このことから、LCPS-1が胃液と胆汁から同株を保護していることが示唆されたとしている。
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