健食販売の一製薬が15カ月間の業務停止命令

健康食品/サプリメント

 経済産業省北海道経済産業局は9月30日、健康食品の販売で嘘の効果を説明するなど、特定商取引法の違反行為が認められたとして、電話勧誘販売業者の(株)一製薬(福岡市中央区)に対し、15カ月間の業務停止命令を出した。

 同社は健康食品「縁」の電話勧誘販売で、販売目的を告げずに、消費者の自宅へ電話していた。その際に、一度勧誘を断った消費者に勧誘を続けていた行為も認められた。

 「血管の中のサビとか汚れをとって傷んだ血管を修復してくれるから、血管の大掃除をしてくれるのと脳に海馬という所があるから、その記憶を司る海馬が萎縮しないように脳にたまっている汚れを取ってくれるから認知症にならないようにしてくれるんですよ」など、事実ではない商品の効果を伝えていた。

 北海道経産局では、一連の商行為が特商法に違反すると認定。同社に対して来年12月29日までの15カ月間、電話勧誘販売の一部業務を停止するように命令した。同社の中野親人“会長”(会長と称している)に対しても15カ月間、同様の業務を新たに開始しないように命じた。

 北海道経産局によると、一製薬は、2020年12月の特商法違反事件で業務停止命令を受けた(株)大名製薬所から従業員を引き継ぎ、大名製薬所の役員として業務禁止命令を受けた中野“会長”が一製薬の業務を統括して、違反行為を繰り返したという。

(木村 祐作)

コメント