小麦アレルギー患者の診断精度を向上する抗原「α/β gliadin MM1」を発見

「食」の安全性

 藤田医科大学医学部総合アレルギー科とアレルギー疾患対策医療学講座、ホーユーはこのほど、小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA)の新規抗原「α/β gliadin MM1(Tri a 21.0201)」を発見したと発表した。

 WDEIAは、普段は小麦を摂取しても発症せず、運動や非ステロイド性抗炎症薬の服用などの2次的要因が加わることでアレルギー症状が誘発されるという、成長してから発症した小麦アレルギー患者に多くみられる病型。

 一般的に診断に使用される「ω-5 gliadin」特異的IgE抗体検査では、WDEIA患者の約80%に対して陽性診断が示されるが、約20%は検出されないことが課題と言われていた。

 今回発見した「α/β gliadin MM1」特異的IgE抗体は、残り約20%のWDEIA患者でも検出され、既存検査との併用により、これまで診断がつかなかったより多くのWDEIA患者を診断できることが期待されるという。

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