新生児期の皮膚状態、皮膚細菌叢や腸内細菌叢と関連している可能性

「食」の機能性

 (株)ナチュラルサイエンスはこのほど、産婦人科医や栄養士らとの共同研究で、新生児の皮膚状態は皮膚細菌叢および腸内細菌叢と関連している可能性を見いだしたと発表した。

 研究の成果は、学術誌「日本小児皮膚科学会雑誌 Journal of Pediatric Dermatrology」に論文として掲載された。

 研究グループは、生後1カ月の健康な35人を対象に、新生児の皮膚状態と皮膚細菌叢、腸内細菌叢との関連性について検討。皮膚観察によって、皮膚トラブルがある群(11人)、皮膚トラブルがない群(24人)の2群に分けて、皮膚細菌叢と腸内細菌叢を比較した。

 その結果、皮膚トラブルがある群では、皮膚のPeptoniphilus属(弱毒性であり遅発育性菌であるが、稀に感染症を引き起こす菌)の占有率が有意に高く、Bifidobacterium属(ビフィズス菌の総称)の占有率が低い傾向があり、腸内ではBifidobacterium属の占有率と多様性(菌種数)が有意に低いことがわかった。

 これらの結果から、新生児期の皮膚状態は皮膚細菌叢、腸内細菌叢と関連している可能性が高いと考察している。

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