消費者庁は8月25日、ビタミンDを配合した加工食品(サプリメント含む)の摂取状況を調査し、未成年者の約1%で食事摂取基準の「耐容上限量」を超える量を摂取していたことが判明したと発表した。
調査は20年11月24~26日の期間、ウェブアンケートで「3~17歳の子どもの保護者」「15~17歳の者」の合計約9,000人を対象に実施。
調査結果によると、未成年者のおよそ半数がビタミンDを配合した加工食品を摂取し、その1.1%が健康被害を防ぐための「耐容上限量」を超える量のビタミンDを摂取していた。利用した食品は、サプリメントがもっとも多かった。
伊藤明子消費者庁長官は定例記者会見で、「1%という数字は驚きをもって受け止めている」と述べた。
ビタミンDは日光に当たると体内で産生されることから、通常の食生活を送っている人にとってサプリメントなどで補給する必要性は低いと言われている。また、専門家の間では、ビタミンDは脂溶性で体内に蓄積しやすいことから、過剰摂取による健康被害を懸念する声が多い。
伊藤長官は、子どもに与える場合には「基本的に成人向けの配合量となっていることを踏まえ、取りすぎにならないように栄養成分量を確認してほしい」と注意を呼びかけた。
(木村 祐作)
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