東邦大学薬学部薬理学教室の吉岡健人講師、小原圭将准教授、田中芳夫教授らの研究グループは4月30日、米ぬかやコーヒーに含まれる植物由来の天然成分「フェルラ酸」が、2つの異なるメカニズムによって、冠動脈の収縮を抑えることを突き止めたと発表した。
研究成果は、学術雑誌「Journal of Pharmacological Sciences」にオンライン先行で公開された。
研究グループは、ブタの冠動脈を使った実験により、抗酸化成分のフェルラ酸に、冠動脈の収縮反応を抑える作用があることを明らかにした。
フェルラ酸は血管の収縮に関わる「L型 Ca2+チャネル」を抑えることで、筋肉の収縮に必要なカルシウムの流入を抑制。さらに、血管が収縮する際に重要な働きを担う「ミオシン軽鎖リン酸化」という反応も抑制することがわかったと報告している。
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