紅藻「シゾン」が効率的に乳酸を生産

食品/飲料

 明治大学大学院農学研究科環境バイオテクノロジー研究室の伊東昇紀助教、小山内崇准教授らの研究グループは5月14日、微細藻類の1種である「シゾン」が、ほかの微細藻類よりも効率的に乳酸を生産することを見いだしたと発表した。

 乳酸は食品添加物や医薬品、バイオプラスチック原料として利用される。現在、乳酸のほとんどは作物由来の糖を糖化して、微生物が分解することで生産されている。

 しかし、作物を使用する生産方法は、広大な耕作地が必要となり、また、気候変動による作物価格の高騰の影響を受けやすい。このため、近年では微細藻類を用いた乳酸生産が注目されている。

 今回の研究によって、温泉に生息する紅藻のシゾンが、ほかの微細藻類と比べて高効率に乳酸を生産することが判明。シゾンを用いることで、持続可能な乳酸生産が可能になることを示唆すると報告している。

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