国立がん研究センターがこのほど発表した多目的コホート研究の結果から、過度な体重増加だけでなく、継続したやせや体重減少も死亡リスクと関連していることがわかった。
研究は、1990年と93年に全国11地域に在住していた40~69歳の約6万5000人を対象に、2016年まで追跡して実施。肥満指数(BMI)の変化と死亡リスクとの関連を調べた。
その際、BMIの変化によってグループ分けを実施。継続的なやせ(グループ1)、普通体重の範囲での体重増加(グループ2)、普通体重の範囲での体重減少(グループ3)、普通体重から過体重(グループ4)、過体重から普通体重(グループ5)、普通体重から肥満(グループ6)に分類した。
分析した結果、グループ2 (普通体重の範囲内での体重増加)を基準とした場合、グループ4(普通から過体重への体重増加)を除いたすべてのグループで、死亡リスクが統計学的に有意に高いことが判明した。
体重が減少したグループ3、グループ5、継続的なやせ型のグループ1も高い死亡リスクと関連しており、体重が過剰に増えることだけが高い死亡リスクと関連しているわけではなかった。
死因別に見た場合もおおよそ同様の結果となったが、特に呼吸器疾患死亡では、継続的なやせ型のグループ1でリスクが高かった。
コメント