食安委、アレルギー表示制度の「卵」は妥当

「食」の安全性

 食品安全委員会は4月20日、加工食品のアレルギー表示制度について評価し、「卵」の表示義務によって、鶏卵アレルギー患者がアレルギー症状の発症を防止できているとする評価結果(案)を取りまとめた。パブリックコメントの結果を踏まえて決定する。

 同制度は表示義務7品目と表示推奨21品目が対象。食品安全委員会では、科学的データが多いと考えられる表示義務品目の「卵」について、「表示制度の制度設計が適切かどうか、制度の機能が発揮されているかどうかを検証した」(事務局)。

 その結果、鶏卵を食べないように医師から指導されている患者では、表示が欠落していた場合を除き、アレルギー発症事例は確認できなかった。また、表示の目安濃度を下回る場合でも、発症したとはっきりと言える事例は確認できなったという。

 アレルギー表示制度の下で、ほとんどの鶏卵アレルギー患者が加工食品の利用でアレルギー症状が誘発されない状況にあり、「卵」については「おおむね妥当」と判断した。

(木村 祐作)

コメント