早稲田大学スポーツ科学学術院の渡邉大輝助教と宮地元彦教授は1月9日、医薬基盤・健康・栄養研究所、びわこ成蹊スポーツ大学、京都先端科学大学との共同研究により、歩数100歩あたりのエネルギー摂取量が35~42kcal/日の場合に、高齢者の死亡リスクが最も低くなることを突き止めたと発表した。
研究成果は、「International Journal of Behavioral Nutrition and Physical Activity」にオンラインで掲載された。
研究グループは、65歳以上の日本人4,159人を対象に、死亡リスクに対する三軸加速度計から評価した歩数と、二重標識水法による補正エネルギー摂取量の組み合わせ効果を検討した。
1日当たりの歩数が4,000歩未満の者が歩数を増やすことでエネルギー摂取量が増加するが、4,000歩以上の者が歩数を増やしてもエネルギー摂取量の増加効果は見られなかった。
歩数(5,000歩/日以上)とエネルギー摂取量(男性:2,400kcal/日以上、女性:1,900kcal/日以上)のどちらも高い人が最も死亡リスクが低かったが、死亡リスクに対する歩数とエネルギー摂取量の相互作用効果は見られなかった。
高齢者の死亡リスクが最も低くなる最適なエネルギー摂取量は、歩数100歩あたりのエネルギー摂取量が35~42kcal/日だったと報告している。
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