花王・キリン、コホート研究に参画 内臓脂肪と免疫の共同調査

「食」の機能性

 花王(株)とキリンホールディングス(株)は7日、和歌山県立医科大学が主宰し、NPO法人ヘルスプロモーション研究センターが取りまとめているコホート研究「わかやまヘルスプロモーションスタディ」に11月から参画し、内臓脂肪と免疫の司令塔(プラズマサイトイド樹状細胞:pDC)などの活性に関する調査研究を共同で実施すると発表した。

和歌山県在住の住民が対象のコホート研究

 研究テーマは「和歌山県在住地域住民の生活習慣病発症に関わる遺伝・環境要因に関する研究」。花王ヘルス&ウェルネス研究所と生物科学研究所、キリンホールディングスのキリン中央研究所、和歌山県立医科大学が共同で行う。調査対象は、和歌山県在住の成人男女 300人を予定している。

 研究では、花王が生活習慣病の根底にある内臓脂肪蓄積を改善するために構築してきた研究力と、キリンが35年以上続けてきた免疫領域での研究力を掛け合わせることで、内臓脂肪とpDC活性の関連の解明を目指す。

血液中のpDCを含む樹状細胞の活性に関するデータを採取

 2011年から和歌山県に在住している人を対象に行なわれている「わかやまヘルスプロモーションスタディ」の追加研究として取り組む。

 22年11月に和歌山県で40〜55歳の住民を対象とした特定健診を実施し、花王が生活習慣や内臓脂肪量のデータを、キリンが血液中のpDCを含む樹状細胞の活性に関するデータを採取する。それらのデータを相互に共有して、内臓脂肪とpDC活性の関わりを研究・解析する。

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