(株)光英科学研究所 代表取締役会長
村田 公英 氏
乳酸菌生産物質がもたらす活性は総合的な効果
筆者は、今年の目標として「プロダクティブエイジング」を掲げたいと思う。具体的な方策として、「転ばぬ事」と「風邪をひかない事」が肝心と考えている。
さて、今年1回目のブログでは、乳酸菌生産物質についての研究、いわゆる学術的な話をしたいと思う。
乳酸菌生産物質は、多種類の乳酸菌などを共棲培養して得られる発酵物であり、微生物の代謝から得られた成分、つまり多種多様な物質を含む組成物である。
乳酸菌生産物質がもたらす活性は、この組成物全体としてもたらされるものであり、何か特別な成分が単体で働くというよりも、あくまでも総合的な効果であると筆者は考察している。
乳酸菌生産物質に含まれる多種多様な成分においては、さまざまなものが挙げられるが、その中のごく微量の成分についても、全体的な活性に寄与している可能性もある。つまり、少ない量でも充分な働きをすると考えられる。
乳酸菌生産物質に含まれる全ての成分の活性について、分析確認することは容易ではない。それが微量成分である場合にはなおさら困難になる。
また、仮に構成成分をすべて特定することができたとしても、複数の化学物質の相互作用によって効果が発揮されている場合にあっては、そのすべての組み合わせを1つひとつ試験して、その作用を確認するという極めて膨大な数の試験が必要になる。
そして、この試験のためには、試験に用いる化学物質以外の化学物質の影響を完全に排除しなければならないため、試験を行う成分を高純度までに精製し、実行しなければならない。
健康への「手応え」がエビデンスに匹敵
このように、どの化学物質が効果に寄与している成分であるか、当社としても基礎研究を進めているが、改めて伝えたいのは、単体成分の効果というよりも複合的な効果が乳酸菌生産物質の効果に関するエビデンスとしては重要な働きであり、多種多様な成分が、総合的に健康の維持・増進に寄与しているという現実があるということである。
何よりも、乳酸菌生産物質を愛用されている方が体感として健康に対する「手応え」を感じられることが、エビデンスに匹敵する大事な事象であると、私は常々感じている。
第42回/第43回
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