【寄稿/第50回】乳酸菌生産物質の製造の特徴⑦ 大型発酵タンクと大腸発酵タンク

その他

(株)光英科学研究所 代表取締役会長

村田 公英 氏

代謝物が健康を司る

 今回は前回に続き、当社工場の大型発酵タンクと私たちの体内にある大腸発酵タンクを比較しながら、発酵タンクの中でのビフィズス菌・乳酸菌のチームが働くメカニズムについて述べる。

 どちらの発酵タンクも最終的には私たちの健康に寄与するための代謝産物をつくり出すことに目的があるが、その仕組みには相違点がある。

 まず、腸内発酵タンクから説明する。このタンク内では腸内細菌が発酵するが、その時、必要な栄養物(エサ)は私たちの食事の余り物が小腸から入ってくる。

 そして、長さ150~180cmの大腸タンクの内壁にびっしりと定着している腸内フローラを構成している腸内細菌群に栄養物(エサ)として供給される。

 この細菌群は腸壁と共生しており、発酵してつくり出した代謝物を体内に送り込む働きをしている。この代謝物が健康を司っている。

 この細菌群の発酵は終わりのない連続培養を続けているので、栄養物は潤沢に必要となる。その上、良好な発酵をするための腸内環境は整ったものが求められるが、腸内には善玉菌だけではなく、悪玉菌や日和見菌が存在している複雑な環境にある。

 そのため、健康な生活をするための腸内環境は常に善玉菌優勢を維持することが不可欠と言われている。

特別な生産技術が不可欠に

 そして善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7のバランスが理想的と言われ、善玉菌のための食生活が勧められているわけだが、一般的に食生活に特別な留意をしなくても健康な生活が送れているという現実は誰もが認めるところであり、この現実を思慮すると、腸内菌のバランスは私たちの意識とは別のシステムでコントロールされており、これがまさに自然の摂理のなせる技であると私は考察している。

 そして、そこには腸内善玉菌のつくり出した代謝産物の存在があることが解ってきた。

 他方、当社工場の大型発酵タンクでは、複雑な環境の腸内タンクに比較すると合理的な発酵の環境にすることが可能だが、物理的に腸内の試験管や三角フラスコ培養レベルとは異なる直径1500cmのタンクの大容量レベルの共棲培養となると、そこには特別な生産技術が不可欠となる。

 次回はその解説をする。お楽しみに。

第49回/第50回

コメント