【寄稿/第53回】乳酸菌生産物質の製造の特徴⑩ 大腸発酵タンクの日和見菌

寄稿・ブログ

(株)光英科学研究所 代表取締役会長

村田 公英 氏

日和見菌を味方にする必要性

 今回も乳酸菌生産物質の製造の特徴についての話となるが、乳酸菌生産物質の製法確立に至った根幹は私たちの腸内の働きにあるので、詳しく話してみたい。

 私たちの腸内発酵タンクの中の日和見菌の役割ついて話を進めていく。私たちの腸内にはたくさんの菌が暮らしており、日々、腸内で発酵を繰り返しているため、体内で腸内細菌が代謝物を作り出す営みを「腸内発酵タンク」と呼んでいる。

 さて、腸内には多種多様の菌が生息しているが、大きく分類して、善玉菌、悪玉菌、そして日和見菌がある。

 周知の通り、善玉菌は体内で発酵することにより人間にとって有益な成分を作り出し、悪玉菌は逆に毒素となりうる成分を出してしまう。

 そして日和見菌については、その正体についての詳細はわかっていないが、善玉菌が優勢な時には善玉菌の方に、そして悪玉菌が優勢なときには悪玉菌に加担することが知られている。

 健全な腸内環境を維持するには日和見菌を味方にする必要があり、日和見菌なくして健全な腸内環境は得られないということにもなる。

善玉菌の割合を20%以上に

 では、どうすれば日和見菌を味方につけることができるか。そのためには腸内に住み着いている善玉菌の割合を20%以上にすればよいと言われている。

 善玉菌を20%以上にするためには、腸内環境を整えて腸内善玉菌の栄養物(エサ)になるものを供給することも方法の一つであるが、食生活の改善だけでそれを実現しようとするとなかなか簡単にはいかない。

 そしてビフィズス菌や乳酸菌を食べてみても、自分の腸内に住んでいる善玉菌のチームに合流させることが難しいことは私の長年に渡る乳酸菌生産物質製法の研究からも推測できており、善玉菌の数を増やすことは困難で、外から摂取した菌は腸内に定着できず、通過菌となり排出されてしまう。

 当然のことながら外から摂取した菌が腸内で多くの代謝物を作り出すことは難しい。

 私は、腸内の日和見菌を善玉菌の味方につけるには、乳酸菌生産物質にそのカギがあると思っている。善玉菌の代謝物で腸内細菌バランスをよくすることで、必然的に日和見菌を味方につけることができると考えるからだ。

 腸内の善玉菌の数は加齢とともに下がっていく方向にあるので、自分の腸内発酵で善玉菌代謝物を作り出すことは自然の摂理に任せつつも、体外の発酵タンクで厳選された豆乳培地で多種類の乳酸菌・ビフィズス菌による共棲培養をして製造された「乳酸菌生産物質」を補っていくことが、理に適っていると理解してもらえると思う。

 「日和見菌」――たかが日和見菌、されど日和見菌である。

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