【寄稿/第8回】乳酸菌生産物質「16種35株」

寄稿・ブログ

(株)光英科学研究所 代表取締役会長

村田 公英 氏

16種35株は科学的エビデンスに基づく

 人生100年時代が現実となり、超高齢化社会となった我が国は健康長寿が世界一となった。

 元気で長生きしたい――それは太古の昔から人類共通の願いである。健康で長生きするための提言として、私が書籍『不老腸寿』を幻冬舎から自費出版して、はや6年になろうとしている。

 この本のエピローグに、「乳酸菌生産物質が健康を決定づける非常に重要な物質であるとの認識が世の中に広まり、市民権を得る日が来るのを楽しみにしている」とコメントした。愛用者の方々のお力で、乳酸菌生産物質は健康食品市場において順調に普及率が上昇している。

 一方、インターネット上などでは、「乳酸菌生産物質とは」の説明が散見される。それぞれ、いろいろな説明をしているようだが、長い年月の研究開発を経て「乳酸菌生産物質」と命名し、世の中に発出した当社の見解を改めてしっかりと伝えたいと思う。

 まず、最も重要なポイントを説明する。

 当社の乳酸菌生産物質は、乳酸菌・ビフィズス菌16種35株から成る有用菌の共棲培養されたチームによって豆乳を発酵させてつくられるが、その培養方式の確立は長い年月をかけて研究した成果であり、そこには絶えず研究開発を継続してきたイノベーションの歴史がある。

 その研究結果の検証として、共棲状態にした乳酸菌・ビフィズス菌のチームを食品分析センター多摩研究所で同定した結果、16種35株の組み合わせになっているというエビデンスを取得できた。

本物の乳酸菌生産物質はその歴史がカギを握る

 16種16株ではなく、16種35株でチームを形成しているということは、16種の菌体を単純に集めて培養したのではなく、長年の共棲培養の結果として得られた成果である。

 そして、ご存知の通り、乳酸菌生産物質は腸内善玉菌の代謝物が主成分となっているが、この代謝物をつくり出すための研究開発は、まだ腸内環境や腸活などが論じられていない時代である78年前に、中国・大連の「大谷光瑞農芸化学研究所」で始まった(当時は16種の菌の共棲培養で、「スティルヤング」という製品をつくっていた)。

 そして太平洋戦争終戦後の1948年、当時8歳の私はその「スティルヤング」と出会った。まさに運命的な出会いであったと感じている。

 その11年後の1959年、私が希望を胸に入社したのが、東京・目黒の義報社に中に移っていた「大谷光瑞農芸化学研究所」である。その後、乳酸菌生産物質の研究は1969年に光英科学研究所に継承されて今日に至る。私が乳酸菌生産物質と歩み始めて、63年もの月日が経とうとしている。

 長年にわたり乳酸菌生産物質に携わってきた私の結論を言えば、乳酸菌生産物質は歴史を度外視しては語れないということである。今後も乳酸菌生産物質で世界の人々の健康増進に貢献するために、さらなる歴史を紡いでいきたいと思っている。

 近年は健康食品市場だけでなく、一般的にも「健康には乳酸菌」という概念が定着しつつある。しかし、人の健康に役立つのは乳酸菌そのものだけではなく、その代謝物である乳酸菌生産物質がより重要となる。

 前述の本(1巻・2巻)には、16種35株のビフィズス菌を含む乳酸菌の共棲培養技術のノウハウや、乳酸菌生産物質の商品化の知識など、私の視点から見た乳酸菌生産物質に関する情報が余すところなく盛り込まれている。

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