【寄稿/第16回】ヨーグルト売り場で振り返る乳酸菌生産物質の歴史

寄稿・ブログ

(株)光英科学研究所 代表取締役会長

村田 公英 氏

ヨーグルト売り場を見て思うこと

 10月に入り、天高く馬肥ゆる秋となった。空が澄み気候が良いと、なんだか食欲が増してくるように思う。

 そこで、旬のおいしい食材を求め、スーパーマーケットに出かけた。すると、多くの種類の色とりどりのヨーグルトの売り場が私の目に入ってきた。買い物をする皆さん、思い思いにヨーグルトをカゴに入れている。

 ヨーグルトを嗜好品として楽しむのはいいと思うが、おせっかいながら、私は皆さんが健康のためにと思ってヨーグルトを毎日摂っているのだなと思うと、なんだかやるせない気持ちになる。

 私たち光英科学研究所は、どの乳酸菌をどんな方法で摂るかということではなく、「乳酸菌がつくり出す生産物質そのものを摂ることこそが重要だ」と考え、研究を進めてきた。

 そこには、長い年月の中で何度も危機を乗り越えながら、研究の灯を消さないように守られてきた歴史がある。

 乳酸菌生産物質の研究は、まだ乳酸菌すら認知されていない時代、100年も前の大正時代に、日本で初めてヨーグルトの製造販売を始めた正垣角太郎氏の研究に遡る。

 そして今から約70年前には、乳酸菌そのものではなく、乳酸菌がつくり出す物質に着目した、その子息の正垣一義氏によって、製造技術の大転換が行われた。その研究を引き継いで、乳酸菌生産物質の16種の乳酸菌共棲培養法が確立した。

 私たちはそれ以来、「乳酸菌生産物質で、世界人類の健康増進に貢献する」という理念の下に活動してきた。

 ちなみに私は、8歳の時に母の販売していた乳酸菌生産物質に巡り合ってから、ずっと乳酸菌生産物質と共に歩んでいる。そして81歳の今まで、研究と製造一筋の日々を過ごしている。とても恵まれた人生だと思う。

健康を守ってくれる「チームKOEI」

 また、ご存知の通り、乳酸菌生産物質の製造に使う乳酸菌・ビフィズス菌は、共棲状態に編成されたチームになっていることが必須条件である。

 16種で35の菌株がつくり出す多くの種類の物質が、私たちの健康を守ってくれる。この宝物を私は「チームKOEI」と呼んでいる。

 「チームKOEI」が共棲培養でつくり出す乳酸菌生産物質を、多くの愛用者にお届けできる日に感謝しながら、スーパーのヨーグルト売り場で買い物をする方々にも、いつか乳酸菌生産物質をお召し上がりいただける日が来ることを願っている。

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