(国研)産業技術総合研究所の極限機能材料研究部門・電子セラミックスグループの研究グループは21日、(公財)函館地域産業振興財団・北海道立工業技術センター研究開発部・食産業支援グループなどと共同で、魚肉の鮮度を匂いから判定するセンシング技術をブリをモデルとして開発したと発表した。
すしや刺身といった魚の生食が海外に広がり、水産物が日本からチルドで空輸されているが、水産物の輸出量拡大には品質を客観的に保証する指標と測定方法が必要で、生鮮水産物の鮮度指標としてK値が提案されている。
しかし、魚肉の採取と、K値の導出のための化学測定には特別な技能や一定の時間が必要となる。そのため、手軽に鮮度を判定する新たなセンシング技術の開発が求められていた。
産総研は、新たなセンシング技術として、匂い判定の手法を開発。魚の匂いを対象とすることから、魚肉の採取が不要(非破壊試験)としている。
産総研は北海道立工業技術センターと共同で、魚肉の鮮度ごとの匂いを分析して、この結果に基づき、模擬の鮮度指標ガスを作製。この指標ガスの計測結果を学習データとし、機械学習によって実際の魚肉の匂いから鮮度を判定したという。
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