特定商取引法の改正により、訪問販売などの契約書面のデジタル化を認めるという消費者庁の案について、消費者委員会は2月4日、ウェブ上のクーリング・オフ通知の導入などを求めた「建議」を取りまとめ、井上信治内閣府特命担当大臣へ提出した。
消費者庁は訪問販売などの契約書面について、「紙」しか認めてこなかったが、デジタル化も認める方向性を示す。一方、消費者団体や弁護士団体は、デジタル化する場合には消費者を保護するための十分な対策が必要と反発している。
消費者被害を出さないようにするため、消費者委員会は「建議」で、形式的な書面とならないようにガイドラインで明確化することを要望。消費者が契約書面を保存できるように、PDFファイルを添付してメール送信するなどの方策が必要と提言した。
また、これまで「紙」の書面しか認めてこなかった「クーリング・オフ」の通知方法について、電子メールでも可能とするために特商法の改正を求めている。
(木村 祐作)
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