ヒトミルクオリゴ糖の機能解明へ共同研究…協和発酵バイオ

「食」の機能性

 協和発酵バイオ(株)は1月16日、シンガポール科学技術研究庁と共同で、ヒトミルクオリゴ糖(HMO)を用いた研究を開始したと発表した。

 HMOは、母乳に含まれるオリゴ糖の総称で、母乳に含まれる固形成分の中でラクトース、脂質に次いで3番目に多い成分。これまでに200種類以上のHMOが母乳から発見されている。牛乳や他の哺乳類由来の乳にはほとんど含まれず、特にヒトの初乳に多く含まれる。

 HMOはこれまでの研究から、乳児の重要な母乳成分としてだけでなく、腸や免疫などに対する働きが期待されている。欧米では、主に乳幼児を対象とした複数の臨床研究が進められている。

 一方、アジア圏の成人を対象とした研究が少ないことから、タイにHMO製造工場を持つ協和発酵バイオと、健康と栄養に関する豊富な臨床研究の経験があるシンガポール臨床科学研究所が共同で、臨床研究を実施することになった。

 HMO摂取による腸内細菌叢への影響が腸内環境にどのような変化をもたらすのか、また免疫機能に対してどのような効果をもたらすのかなどを明らかにするとしている。

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