明治はこのほど、明治ホールディングス、東北大学東北メディカル・メガバンク機構などと共同で、8種の母乳中ヒトミルクオリゴ糖(HMOs)濃度の測定法を開発し、母乳中HMOs濃度と子の頭囲の成長や精神神経発達指数との関連を国内で初めて評価したと発表した。
HMOsは、母乳に多く含まれる難消化性オリゴ糖。海外で行われた複数の研究では、子の精神神経発達にも関連することが示唆されていたが、これまでに日本人を対象とした研究はなかった。
東北メディカル・メガバンク機構の3世代コホート調査に参加した母乳栄養児とその母親から、無作為に抽出された150組を解析対象とした。8種の母乳中HMOsの測定法を確立し、解析対象者の母親から産後1カ月に採取された母乳中の濃度を測定。これら成分について、母乳栄養児の生後1カ月、5カ月、9カ月までの頭囲の成長と、生後6カ月、1歳、2歳の各時点での精神神経発達指数との関連を多変量解析によって評価した。
その結果、8種のHMOsについて、日本人の母乳での濃度分布が明らかにされるとともに、一部のHMOsでは子の頭囲の成長や精神神経発達指数との間に、正の相関が観察されたという。
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