高食物繊維小麦粉の発酵性食物繊維に腸内環境改善作用

食品/飲料

 日清製粉グループと大妻学院大妻女子大学は3月3日、高食物繊維小麦粉に含まれる多様な発酵性食物繊維の組成を明らかにしたと発表した。また、培養試験で、発酵性食物繊維による腸内環境改善効果の可能性が示唆されたとしている。

 これまでの研究で、高食物繊維小麦粉に豊富に含まれるレジスタントスターチは発酵性食物繊維であり、腸内細菌が代謝することで有益な物質である短鎖脂肪酸が産生されることが報告されていた。

 今回の試験により、高食物繊維小麦粉に含まれるレジスタントスターチは、ほかの食物繊維と比べて、酢酸を産生する基質としての効果が同等、または高いことを確認。また、高食物繊維小麦粉から製造したパンに含まれる食物繊維の組成を明らかにし、大部分が発酵性食物繊維であることもわかったという。

 高食物繊維小麦粉にはレジスタントスターチだけでなく、複数の発酵性食物繊維が含まれることで、短鎖脂肪酸産生菌Bifidobacterium属の存在比率や短鎖脂肪酸の産生量の増加により、腸内環境改善効果が向上することを培養試験によって確認したとしている。

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