サプリメントの新たな規制の導入に向けて、厚生労働省と消費者庁はそれぞれの検討会で議論を進めている。新たな規制の土台となるのが、サプリメントの定義。サプリメントとは何かを定めて、規制の範囲を明確化することになる。
これまでの議論を見ると、サプリメントの定義は幅広とする方向にあり、議論の焦点にグミが挙がっている。グミは従来、菓子ジャンルと見られてきたが、米国の制度でグミをサプリメントの対象としていることや、日本国内でグミ形状のサプリメントが販売されていることから、グミもサプリメントと定義してはどうか、という意見が多数を占めている。
残念なのは、対象範囲の議論がグミで止まっていることだ。というのも、クッキーと称して販売される食品に精神作用のある成分が含まれるなど、一般形状の食品でも健康被害が生じているからだ。昨年、ある大学のレスリング部部員がそうしたクッキーを摂取し、2階から飛び降りて大ケガを負うという事故が発生した。
もし、サプリメントの定義をグミで止めてしまうと、クッキーやチョコレート、ゼリーといったほかの形態の食品へ逃げ込む事業者が増加するという懸念もある。
食品の形状でサプリメントかどうかを判断すると、新たな規制は“ザル”となる可能性がある。特定の成分を配合しているか、どのような目的で販売されているか、という観点を重視することが重要となる。
GMP管理の実行可能性を優先すると、どうしてもサプリメントの定義を形状で縛りがちとなってしまう。クッキーやチョコレートをはじめ、あらゆる形状の食品についても、配合成分や目的などを踏まえて、サプリメントの定義を検討する必要があると考えられる。
その上で、すべてのサプリメントに対し、健康被害情報の報告を義務づける。GMP管理については、可能なものから順次、義務化するという方向が求められる。

コメント