n-3系多価不飽和脂肪酸の「抗うつ効果」確認できず

「食」の機能性

 (国研)国立がん研究センターの研究グループは3月16日、n-3系多価不飽和脂肪酸の血中濃度とうつ病にかかるリスクの低下に関連が認められなかったとする研究結果を公表した。

 研究は、1990年に長野県佐久郡8町村に在住の1,213人(40~69歳)を対象に実施。そのうち103人がうつ病と診断された。全員から血液を採取し、n-3系多価不飽和脂肪酸の濃度を測定した。濃度別に4つのグループに分類し、うつ病にかかるリスクを比べた。

 その結果、総n-3系多価不飽和脂肪酸の血中濃度とうつ病にかかるリスクの低下との関連は認められなかった。「EPA」や「DHA」といった成分別の血中濃度についても、うつ病にかかるリスクの低下との関連は見られなかったと報告している。

(木村 祐作)

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