新型コロナ便乗の45成分・素材で注意喚起

健康食品/サプリメント

 新型コロナ禍に便乗して、あたかも予防効果があるとイメージさせる健康食品の広告が散見される。(国研)医薬基盤・健康・栄養研究所の発表によると、健康食品に使用される45の成分・素材について調べたところ、新型コロナの予防効果が確認できたものは一つもなかったという。

 いくつかの成分・素材については、新型コロナに対する予防効果が検討されているが、予備的なもので、科学的根拠を示す段階にはないと説明している。

 ビタミン類ではビタミンA・C・D、ミネラル類では鉄・亜鉛・セレンについて報告。健康食品で定番の成分・素材では、乳酸菌やラクトフェリン、カテキン、フコイダンをはじめ、ニンニク、月桃、大麦、水素水などが挙がっている。

一般食品を見ると、納豆、みそ、大豆、緑茶、海藻などでも、新型コロナへの予防効果をうたった広告が見られたが、そうした根拠はないと指摘している。

直近では、甘草、コロイド状銀製品、セイヨウキョウチクトウ、朝鮮人参、5-アミノレブリン酸などがある。

 同研究所では、これらの成分・素材のうち、風邪やインフルエンザに対する効果が一部の試験で報告されたものについては、新型コロナにも効果があるという間違った情報が流れる恐れがあるとし、注意を呼びかけている。

(木村 祐作)

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