国立がん研究センターがこのほど発表したコホート研究の結果から、重度の口臭がある人では認知症リスクが高いことがわかった。
調査は、1990年に秋田県横手地域に在住していた40~59歳の男女約1万5000人のうち、その後に歯科検診を受け、アンケートに回答した56~75歳の男女約1500人を対象に、2016年まで追跡して実施。口臭と要介護認定の情報をもとに、認知症との関連を調べた。
その結果、口臭の評価による3つのグループの認知症発症率を見ると、「口臭なし」は6.8%、「軽度口臭」は5.2%、「重度口臭」は20.7%となった。
「口臭なし」と比べて「重度口臭」では、認知症リスクが高いことがわかった。特に、口臭と認知症リスクの関係を逆確率重み付けモデルで分析したところ、重度の口臭を持つ人は、口臭がない人と比べて、認知症リスクが4.44倍高いことが示された。
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