国立がん研究センターが3月14日発表したコホート研究の結果によると、女性の場合、多様な食品の摂取が認知症のリスク低下と関連していることがわかった。
研究グループは、1995年と98年に秋田県横手、長野県佐久、沖縄県中部など5地域に在住していた虚血性心疾患・脳卒中・がんの既往がない3万8,797人(45~74歳、男性1万7,708人、女性2万1,089人)を対象に、2016年まで追跡。食品摂取の多様性と認知症との関連を調べた。
その結果、女性の場合、1日に摂取する食品の種類が最も少ないグループに比べて、最も多いグループでは認知症発症のリスクが33%低下していた。
一方、男性では、認知症発症との関連は認められなかった。ただし、1人暮らしの男性に限ると、多様な食品の摂取が認知症リスクの低下と関連していた。
今回の研究により、中高年期の女性では、多様な種類の食品を摂取することが認知症を予防する可能性が示された。さまざまな食品を食べることで脳内の栄養状態が良くなり、認知症発症が予防された可能性があると考察している。
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